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心霊スポット巡礼ツアー⑥

 三和交通さんの心霊スポット巡業ツアーの中でも、「橋」に関しては少々特殊であります。

 大抵の場所は案内人が一緒に歩きながら、心霊スポットの説明をしてくれます。

 

 

 

 

「橋」に関しては、タクシーを停めておく場所が「あっても」「なくても」、橋の手前で降ろされます

 

 

 

 

一人で歩いて渡って来てくださいと言われます(笑)

 

 とはいえ、御覧の通り。

 

 明るくて綺麗な橋なので、怖さは殆どありません。

 

 こちらの橋は自殺の名所だそうでして。

 

 渡っている途中で、橋の下を覗き込むと沢山の白い手が視えたり、女性の霊が視えたりするそうです。

 

 そんなワケで──

 

 藤白も、橋の手前で降ろされました。

 

案内人「では、私は橋を渡り切った場所でお待ちしております」

 

 にっこり笑って去っていく案内人。

 

 藤白。

 早速、橋を渡ります。

 

 街路灯も明るく、綺麗な橋です。

 

「いかにも」な雰囲気ではないので、気分は観光巡り。

 

 鼻歌なんか歌いながら歩いちゃいます。

 

 ところどころで橋の下を覗き見。

 写真をパシャパシャ撮りながら歩いていると……

 

 背後から

 

 コツコツコツ……

 

 革靴のような音が聞こえてくる。

 

藤白「あれ? わし。今日はスニーカーだよね?」

 

 自分の足もとを確認する。

 

 参加案内に歩きやすい靴でと書かれてあったので、スニーカーをちゃんと履いている。

 

 気のせいかと思い、再び、橋から身を乗り出し、写真を撮る。

 それから、また少し歩いては写真を撮り……を繰り返していると……

 

 

 コツコツコツコツ……

 

 やはり、革靴の音がする。

 

 周囲を見渡すが誰も居ない。

 

 時刻は22時を過ぎている。

 こんな山奥にある橋だ。

 

 車通りすらほとんどない。

 

藤白「なにかいる?」

 

 首を傾げるが、怖さはない。

 なんとなく不思議に思いながら橋を渡り切ると、タクシーが待っていた。

 

案内人「どうでした?」

藤白「なんか、革靴の音がしたけど、他は特に何もなかったです」

案内人「え? それ、じゅうぶんおかしいですからっ!」

 

 驚く案内人をよそに、撮影した写真を確認すると──

 

 どれもフラッシュをたかずに撮った写真なのですが……

 

 一枚だけ、蜘蛛の巣とともに、青い変な光の玉(?)が動いた瞬間のような写真が撮れている。

(というか、手摺の色が全体的におかしいんですけどね)

 それに、6枚目のもにには、手摺から黒い影のようなものが……

 

 まあ、6枚目に関しては手摺と明かりとの兼ね合いで、ただ単に影が出来ただけとも言えますが……

 

 たった一枚だけ、奇妙な色や光が入り込んでいる橋の写真。

 

 これが一体なにを意味するのかは──

 

 皆様の判断におまかせいたします。